
9月に入り紅ズワイガニ漁の本格化とともに魚津市内では関連イベントなどが多数計画されている中、魚津水族館も紅ズワイガニをアピールする取り組みに力を入れています。直近では、同水族館初の試みとして水族館前バス停に紅ズワイガニのラッピングを施し、同館公式Xに投稿したところ1万5千回以上閲覧されました。また、紅ズワイガニがひしめき合う「紅ズワイガニ激推し水槽」や紅ズワイガニグルメと連動した飼育員による解説など、「紅ズワイガニの街・魚津」の水族館ならではの仕掛けで来館者を楽しませています。
高さ1.5メートル超え、横幅はなんと3メートル超の巨大紅ズワイガニが登場

水族館前のバス停を彩るのは、紅ズワイガニの大型ラッピングです。高さ1.55メートル、横3.15メートルにわたり描かれた紅ズワイガニを見れば、つい「カニだ!」と指を差したくなるほどです。魚津を代表する特産品である紅ズワイガニをもっと知ってほしいという水族館の想いが伝わってきます。
清水さんは「ラッピングという形で興味を持ってもらうことも、情報発信の一つの在り方だと考えています。紅ズワイガニのプロモーションの盛り上がりにもつながってほしいです」と取り組みへの思いを語ります。
カニ、カニ、カニ!「紅ズワイガニ激推し水槽」登場
魚津水族館では以前から紅ズワイガニの展示に力を入れており、それは館内展示にも表れています。深海生物コーナーに設けられているのが「紅ズワイガニ激推し水槽」です。その名の通り、水槽内にはたくさんの紅ズワイガニが自由気ままに暮らしています。
清水さんによると「紅ズワイガニは、日本海側の水族館では展示例があるものの、太平洋側の水族館では生態展示が少ない深海生物です」と説明します。一般的に水深400メートル以深に生息する紅ズワイガニを生きた状態で入手し、水槽に導入できる地域は限られます。魚津水族館の場合、日本三大深湾の一つ富山湾が近いため、水槽展示が可能となっています。

また、水槽には水温を1~2度に管理するなど、紅ズワイガニの生息域に近い環境を再現できる機能も備わっています。こうした環境や設備によって、普段は見ることができない海中での紅ズワイガニの暮らしを観察できます。さらに、水槽内には魚津発祥の漁具「カニ籠」のミニチュアサイズも入っているため、富山湾で暮らすリアルな紅ズワイガニの姿を楽しめるほか、魚津の漁業文化などを来館者に伝える機会にもなっています。
清水さんは「生態だけではなく、食にもつなげて紅ズワイガニを推しています」とも話します。「寿司といえば、富山。寿司ネタ見るなら魚津水族館」というキャッチコピーの通り、「紅ズワイガニ激推し水槽」の上部には紅ズワイガニの握り寿司の写真とともに解説が掲示されています。
館内での展示解説のほか、隣接する飲食店「魚津丸キッチン」においても、旬の魚などについて飼育員が解説する機会を設けています。また、紅ズワイガニに関しても、5月と10月に同店での解説イベントを行う予定です。そのほか、魚津を代表する紅ズワイガニのグルメイベント「魚津蟹騒動」においてもパネル展示などで協力しています。11月に開催する「魚津蟹大騒動」では、飼育員がトークショーに登壇する予定です。
食に結び付けた展示は魚津水族館ならでは。「学んで食べる」を強力に推進
「学んで食べる」という魚津水族館ならではの姿勢は、魚津の紅ズワイガニに限らず、魚津に生息するさまざまな生き物たちへの理解をより一層深めることにもつながっています。清水さんは「食に結び付けた展示は当館ならではの取り組みなので、他の水族館にその座を譲ることはできません。これからもブラッシュアップして、『学んで食べる』水族館を実行していきます」と意気込んでいます。
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